「成城 学びの森」コミュニティー?カレッジ
講義内容
1916年4月の復活祭蜂起はアイルランド再生の戦いの出発点であった。今年その百周年が国家行事として祝われる。戦いで流された多くの若者の血、テロ?ゲリラ。無辜の民の悲惨。女子供の悲劇。これらは絶対に必要だったのだろうか。それにはどのような祝われ方がふさわしいのだろうか。
各回テーマ
(1) 蜂起前夜、どのような準備がなされたか、不十分な見切り発車
(2) 蜂起の経過、民衆の反応、独立共和国樹立、独立戦争
(3) 英愛条約とアイルランド自由国、悲惨な内戦 — 昨日の友は今日の敵 —
(4) 北アイルランド分離のもたらした長い政情不安
(5) アイルランド自由国から共和国へ(新憲法と中立)
(6) 復活祭蜂起再考、国家再建と暴力否定は両立するか、百年目の大論争
講師紹介
専攻:経済学史、イギリス社会主義思想史、アイルランド史と現状
アイルランドから有益な示唆を学びたいと思いながら、実際はただあの国の事を知ろうとばかりあくせくしている。「悪女」に魅せられた老人。意外な魅力に改めて驚くと言う幸せをたまに味わって喜んでいる。日本アイルランド協会元会長。成城大学名誉教授。