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2022.06.20
SDGs(持続可能な開発目標)と、その主体的な取り組みについての理解を地域住民の方に深めていただくため、世田谷プラットフォームが取り組む事業「Global Matters講演会」の本年度第一回「富士山から日本を変える~山から学んだ環境問題~」を開催しました。
本講演会では、著名な登山家で環境活動家でもある野口健さんをお迎えして、ご自身の体験に基づいた環境保護活動についてお話を伺いました。
成城大学を会場としたハイフレックス形式で、世田谷区の学生や教職員、地域住民や本学と学術交流協定を結ぶ公立はこだて未来大学の学生など、約90名が本講演会に参加しました。
野口さんは、学生時代に落ちこぼれて、停学になった時に読んだ植村直己さんの著書がきっかけとなり、登山に挑戦するようになりました。登山に挑戦する中で、エベレストがゴミで汚されている、それも日本人のゴミが大量にあったことを知ったそうです。
現代はネットで情報はいくらでも入るが、被災地や環境破壊の進んでいる現場に行くと、データだけでは分からない現場の生々しさから初めて本当のことを知る、気づくことが多い。現場に行って、見て、知って、気持ちの中で現実を背負って、気づいたら「エベレストや富士山でゴミ拾い」という行動をとっていた。今はSDGsが叫ばれているが、ご自身は意識せずにコツコツと目の前の問題に取り組んできたところ、SDGsの17のアジェンダのうち16項目に関連していたそうです。
最後に環境の「環」=輪?和というイメージについて触れ、環境問題は、官公庁?行政だけが取り組むことではなく、現場に行って行動し、人と人とのつながりで解決することが大事だと話されました。取り組みは非常に難しく5歩進んで4歩後退する。しかし、1歩ずつでも進むことができる。富士山のゴミ拾いも22年続けたので、5合目から山頂まではほとんどゴミがなくなり、青木ヶ原樹海もあと5年ほどでゴミ撤去が完了する。環境問題は焦らず取り組むことが大切と結ばれました。
参加者からは多くの感想が寄せられました。野口健さんにフィードバックをお送りするとともに一部を紹介させていただきます。