「成城 学びの森」コミュニティー?カレッジ
講義内容
「燕石考」は、那智隠棲時代の1903年に南方熊楠が執筆した英文による比較伝説?説話学論文で、南方が生涯自分の最重要著作と考え、刊行を望んでいたが、ついに未刊におわったものである。先年私たちが公刊した新しい日本語訳によって、この著作を読み、南方の領域逸脱的思考の深みに分け入ってみたい。
<参考書>
飯倉照平監修 松居竜五他訳『南方熊楠英文論考[ノーツ アンド クエリーズ]誌篇』 集英社 本体12,000円+税
南方熊楠著『南方熊楠文集 2』(東洋文庫)平凡社 本体2,900円+税、『南方熊楠全集 別巻 第一』平凡社 本体5,825円+税
各回テーマ
(1) 前口上:南方熊楠の英文論考とは
(2) 導入:「燕石考」執筆まで
(3) 燕石考を読む(1) 全体の構成
(4) 燕石考を読む(2) 草稿の諸相
(5) 燕石考を読む(3) 投稿の経緯
(6) むすび:南方熊楠にとっての「燕石考」
講師紹介
専攻:比較文学比較文化
南方熊楠顕彰会常任理事?学術部長
国立科学博物館2017年度企画展「南方熊楠—100年早かった智の人」企画委員