「成城 学びの森」コミュニティー?カレッジ
講義内容
日露戦争での勝利(1905年)、日露協約の成立(1907年)や日ソ国交樹立(1925年)にもかかわらず、戦前日本陸軍の仮想敵はロシア(ソ連)であり続けた。本講座では、講師の近著を用いながら、日本陸軍の対露?対ソ政策を考えてみたい。そのことは、近現代日本外交史を考えることにも繋がる筈である。
<テキスト>
田嶋信雄著『日本陸軍の対ソ謀略—日独防共協定とユーラシア政策』吉川弘文館 本体2,800円+税
※テキストは各自でお買い求めいただき、講座時にご持参ください。
各回テーマ
(1) 序論 日本陸軍史?日本外交史の基礎知識
(2) 日露戦争?第一次世界大戦期の「独禍東漸」と「日禍西漸」
(3) 関東軍?満洲航空の「西漸」とルフトハンザ航空の「東漸」
(4) 日独防共協定?日独「満」航空協定?日独謀略協定の成立
(5) アフガニスタンでの謀略と日中戦争の勃発
(6) ノモンハン戦争?独ソ不可侵条約締結(1939年)後の日本陸軍とソ連
講師紹介
専攻:国際政治史?ドイツ外交史?中国外交史
成城大学法学部教授(博士?法学)。主著に『ナチス?ドイツと中国国民政府 1933-1937』(東京大学出版会 2013年)、『日本陸軍の対ソ謀略』(吉川弘文館 2017年)、編著に『戦後日独関係史』(東京大学出版会 2014年)、『ドイツと東アジア 1890-1945』(東京大学出版会、2017年)など。