「成城 学びの森」コミュニティー?カレッジ
講義内容
歳時記は民族の貴重な文化財である。これを、講者が専門とする日本語学と萬葉集の視点から読み、諸学の知見にも学んで、日本語の機微?日本人の感性を考え、日本語の歴史を照射する、古今の佳吟名句も味わいながら。
各回テーマ
(1) 新年 蓬莱に聞かばや伊勢の初便り 松尾芭蕉
(2) はる 雁風呂や笠に衣脱ぐ旅の僧 飯田蛇笏
(3) なつ 谺して山ほととぎすほしいまま 杉田久女
(4) あき 西国や畦曼珠沙華曼珠沙華 森 澄雄
(5) ふゆ 死者を診し吾に蹤きくる虎落笛 山口超心鬼
講師紹介
専攻 : 日本語学講者は文芸学部で十六年間、国語学を講じた。学びの森の講義は、在職中に三回担当し、退職後に二回出講した。二十年来、岐阜市の零細な月並連句会の会員でもある。著書に『かなしき日本語』(笠間書院2009)、『日本語に関する十二章』(和泉書院2012)、『万葉集 一?二?三』(岩波文庫2013?14)などがある。