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  • 2023.04.25

    日本の「本」の美しさを知る—紀伊國屋書店にて講座を開催しました—

4月21日(金)、「成城大学 紀伊國屋書店アカデミア 連続講座 世界に誇る日本の<本>」の第1回を開催しました。本事業は紀伊國屋書店と成城大学のコラボレーションによるもので、紀伊國屋書店新宿本店アカデミック?ラウンジにて、成城大学教員が講義を行う初めての試みです。日本人の知らない日本の本の魅力、書物文化の可能性について、全3回の連続講座で紹介していきます。
第1回は「巻物(巻子本)から綴じ本(冊子本)へ —古代—」と題して、文芸学部国文学科上野 英二教授?副学長が担当しました。事前に予約された方のほか、オープンスペースのため当日お立ち寄りいただいた方々も多く、約40名が参加されました。
書店での開催ということに因み『京舞つれづれ』(井上八千代)『小夜曲』(竹久夢二)『春琴抄』(谷崎潤一郎)など美しい装丁の本が紹介され、「本」そのものへの愛着や敬意というものが日本人独自の文化である点に言及されました。中でも、最も豪華な本といわれる平安時代の経典『平家納経』は、レプリカからもその美しさを十分に堪能できました。また、美術館の展示などでは広げた状態で見ることが多い絵巻物が、当時と同じように巻かれた状態から徐々に広げながら見ることで、どのように見え方が変化するかを配布されたプリントを使って体験する場面もあり、参加者は見え方の違いから物語の解釈が変わってくることを、実際に手と目を通して体感しました。古くは巻物であった書物がどのように冊子本へと形態が変化したか、その変化によって書物の書き手と読み手、社会にどのような影響があったのか。実物やレプリカを用いた講義は五感を通して学ぶ刺激に富んだ時間となりました。

都心の書店にて開催した今回の講座は、一般の方々に成城大学のbet36体育在线力を知ってもらう機会となっただけでなく、様々な年代の方のリスキリングの入口としても意義のある催しとなりました。第2回、第3回は以下の通り開催いたします。

【今後の開催予定】

第2回 巻子本と冊子本 —中世—
日時:5月19日(金) 18:00~19:30 ※17:30受付開始
講師:山田 尚子 成城大学准教授(文芸学部国文学科)

第3回 手書き本(写本)?木版印刷本(板本)?活字本 —近世以降—
日時:6月23日(金) 18:00~19:30 ※17:30受付開始
講師:宮﨑 修多 成城大学教授(文芸学部国文学科)

予約?詳細は こちら

  • 第1回講師 上野教授?副学長
    第1回講師 上野教授?副学長

  • 紀伊国屋書店新宿本店のアカデミック?ラウンジにて開催
    紀伊国屋書店新宿本店のアカデミック?ラウンジにて開催

  • 漆塗りの表紙が美しい『春琴抄』
    漆塗りの表紙が美しい『春琴抄』

  • プリントを丸めて巻物の見え方を体感
    プリントを丸めて巻物の見え方を体感

  • 『平家納経』(レプリカ)は講座期間中も会場にて展示されています
    『平家納経』(レプリカ)は講座期間中も会場にて展示されています

  • 幅広い年代の方々にご来場いただきました
    幅広い年代の方々にご来場いただきました