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  • 2023.12.05

    共創デザイン×テクノロジー —最先端を学ぶ「新商品開発論」—

12月1日、社会イノベーション学部の「新商品開発論」では、富士通株式会社の今村亮太氏をゲストスピーカーとしてお招きし「共創デザイン×テクノロジーによるWell-beingなまちづくり」と題して講義をしていただきました。
今村氏は富士通株式会社、東日本旅客鉄道株式会社、大日本印刷株式会社の3社によって共同で開発?実施されている「エキマトペ プロジェクト」の全体マネジメントを担っています。「エキマトペ」とは駅のアナウンスや電車の音といった環境音を、文字や手話、オノマトペを使って視覚的に表現する装置です。聾学校の生徒たちとワークショップを行い、生徒たちのアイデアから生まれました。
事前学習させたAIが音を認識し、内容を推論、そしてリアルタイムで描画します。言葉を文字化するというだけでなく、その感情?ニュアンスまで文字フォントで表現することで、情報伝達とともに、見て楽しめるエンターテインメント的な要素も併せ持つインターフェイスになっています。履修した学生たちからも「聴覚障がい者の安全性が向上するのみならず、フォントが変化することによって健常者でも面白いと感じる」とのコメントがあり、「エキマトペ」がすべての人たちに向けたインターフェイスである点に注目していました。

「エキマトペ」開発のきっかけとなったのは、2019年に販売開始された富士通の「Ontenna(オンテナ)」というデバイスでした。このデバイスには聴覚に障がいのある人が身に付けることで、周囲の音の特徴を振動と光によって知覚できるという技術が搭載されています。今回の授業ではこの「Ontenna」を実際に体験。音の強弱も繊細に反応する性能に学生たちも驚いた様子でした。

講義の中で今村氏は「Ontenna」も「エキマトペ」も“障がいのある人のため”という福祉的な目的だけではなく、“だれもが一緒に楽しめる世界”を目指したと述べられました。実際、2022年に半年間JR上野駅で行った「エキマトペ」の実証実験中、開発側が予想していなかった利用者の反応も見られたそうです。新しい技術を生み出すだけではなく、だれとどんな未来を描くか、という“共創デザイン”の考え方が社会を変えていく上では大切になると語った今村氏。学生たちからは「疑問が生まれた時は、まず当事者に尋ねるということが重要なのだと知ることができた」「イノベーションを通じて、1人でも多くの人が過ごしやすい環境を作ることの素晴らしさを実感した」「ユニバーサルデザインやまちづくりに興味関心があるため、将来を考える上でもとても参考になった」といった感想が聞かれました。
今村氏はもともと富士通株式会社に営業職として入社。その後、まちづくりに興味を持ち現在の職に異動されたそうです。最先端のテクノロジーを人や社会にどうつなげていくか、まさに学問横断型の学びを実践する社会イノベーション学部の学生たちにとって、リアルな将来像に触れる機会ともなりました。

  • 講師を務めた今村亮太氏
    講師を務めた今村亮太氏

  • 聾学校の生徒たちのアイデアを実現した「エキマトペ」
    聾学校の生徒たちのアイデアを実現した「エキマトペ」

  • コンパクトな躯体にテクノロジーが詰まっている「Ontenna」
    コンパクトな躯体にテクノロジーが詰まっている「Ontenna」

  • 「Ontenna」を体験する学生たち
    「Ontenna」を体験する学生たち

  • 「Ontenna」を活用した音楽フェスについて紹介
    「Ontenna」を活用した音楽フェスについて紹介

  • 講義後、学生たちから質問や感想が寄せられました
    講義後、学生たちから質問や感想が寄せられました