成城大学

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漢文学ゼミナール

漢文学ゼミナール

漢文学ゼミナールでは、日本における漢語表現、漢詩文について勉強します。
 中国から日本に入ってきた表現の中には、故事(昔の中国の出来事、たいていは皆がよく知っている)がもとになったものや、有名な詩人の表現にもとづいたものなどがあります。また、『史記』や『三国志』で知られる人物たちは、『平家物語』や『太平記』などにも登場し、その物語は、当時の日本人が自分たちの今後をはかる指標になったりしています。 さらに、古来日本人は、気が遠くなるほどたくさんの漢詩文を作っています。平安時代では、学問の神として知られる天神さま菅原道真の漢詩が有名ですが、明治時代の夏目漱石も、漢詩の製作を好み、多くの作品を残しています。

漢文学は漢字ばかりで(当たり前ですが)、とっつきにくい印象があると思います。確かにそれは大方のところ正しく、決してとっつきやすいとは言えないのですが、少しだけ我慢して読んでみれば、そこには新たな世界が拡がります。辞書を引きつつ訓読文を作るのには、パズルを解くような楽しさがあります。日本にはいまだ解かれていないパズルがたくさん存在しています。そんな作業を繰り返しつつ日本人の漢語表現や漢詩文を読み解き、その背景を探ること、そして、さらにその先に物事の本質的な何がしかが見えることを目指したいと思っています。

授業では、日本人の漢詩文を読解する作業を行いながら、卒業論文作成のための準備を進めていきます。また、知識の拡がりを目指し、それぞれが興味深いと思う論文を互いに紹介し合ったり、文学散歩やゼミ合宿に出かけたりします。