成城大学

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  • 2026.02.17

    2025年度Seijo Career Program(SCP)レポート: 言葉を紡ぎ、声を響かせ合う。対話から生まれた「私たちの歌」

 成城大学キャリアセンターでは、2025年度に新カリキュラム「Seijo Career Program(SCP)」1)を新設しました。自己を探究し、自己を表現し、他者との関係を構築していく「キャリア?ベーシック」(3科目)は、他者と関わり自らの強みと人間力を磨くことをテーマに開講しました。今回は「キャリア?ベーシックⅢ〈関係構築〉」(後期)2)に着目し、学生たちの授業全体の学びをAIを用いて「歌」で表現した、その音楽と歌詞、そしてキービジュアルを紹介します。

「関係を築く力」を体得する授業

 SNSにより「顔の見えない言葉」や一方的な発信が溢れる現代。便利になった一方で、目の前にいる人と丁寧に対話する機会はむしろ減っているようです。そうした社会状況も背景に、この授業では「すぐには答えが出ない丁寧な対話」を授業全15回にわたり繰り返してきました。授業では、即興演劇やロールプレイ、NVC(非暴力コミュニケーション)といった実践的なワークにより、学生は 「正解」のない問いに対して異なる背景を持つ他者と対話を重ね、時に葛藤し、迷いながらも勇気を出して一歩を踏み出し、相手の言葉に耳を傾ける。そんな経験の積み重ねが、学生の「関係を築く力」を育ててきました。

授業の集大成:学びを「歌」にする

 授業の最終回には、これまでのリフレクション(振り返り)として、グループごと全員で「歌」を創作しました。「他者への敬意」と「合意形成」を経て生まれた歌詞を、最新のAI技術(SUNO)を活用して楽曲にしました。 テクノロジーを誰かの排斥に使うのではなく、「自分たちの想いを増幅させる力」として活用した、個性豊かな歌をお聴きください。

歌詞づくりのルール
?全員が共感できること
?全員の言葉を必ずどこかに盛り込むこと
?最後は、全員が「これでいい」と納得すること

Aグループの歌:「この輪の中で」音楽の観賞はこちら

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楽曲コンセプト: 初めて出会った時の緊張から、対話を通じて「自分の居場所」を見つけるまでの「心の機微」を描いたバラード。

  • 歌詞(抜粋 歌詞の全文はこちら

    初対面ばかりのテーブル
    名前と緊張が 交差する
    誰かの意見に うなずいて
    自分の立ち位置を 探してた

    この輪の中で 僕は学んだ
    伝える前に 理解すること
    想いを束ねて 差し出した声が
    ちゃんと 届いた気がした

Bグループの歌:「ASSERT the Mic / 声の置き場所」

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楽曲コンセプト: アサーション(自分も相手も大切にする自己表現*))や積極的傾聴など、授業で学んだスキルをあえて軽快なラップに乗せ、コミュニケーションの深さを表現。

以下歌詞(抜粋)
Assert it 押し付けない主張
Respect it 奪わない居場所
I message「私はこう思う」
その一言が 空気を変える構造

否定もしない 飲み込まれもしない
言葉と 言葉のあいだに立つ
沈黙もメッセージ 強い言葉もSOS
聞く覚悟がなきゃ 会話はただのノイズ


主体的に話すって 声量じゃない
この場を信じて 出すサイン
ミラーリング うなずく理由
知らなかった世界が 増えていく
衝突しそうな言葉の角
少し丸めて 手渡す技術
勝つためじゃなく 続けるため
今日の会話が 明日を作るベース
      

Cグループの歌:「未完成でーす!」

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楽曲コンセプト: 完璧でなくていい。未完成なままの自分をさらけ出す勇気を、疾走感のあるポップなメロディに込めた一曲。

  • 以下歌詞(抜粋) Ready?せーのっ 未完成でーす!

    視野ひろげて パノラマスマイル
    一歩引いて見たら 世界はファンシー
    言えない気持ちも ステージ待機
    勇気がライトに 照らされ待ち

    未完成でも 前に出るよ
    キラキラで ごまかしながら
    伝えたいこと 噛んでもいい
    本音はちゃんと マイク越し
    聞いてくれる? この瞬間
    うなずき一つで 覚醒中
    鬼みたいな不安も
    今日は一緒に 踊らせるの

    失敗した数だけ
    フォーメーション 覚えた
    聞いてくれた その目が
    次の勇気に なってく

 これらの歌に込められた「葛藤の跡」や「他者を信じる意志」は、これから社会に出ていく学生たちの心強い装備になるはずです。AIが進化する時代だからこそ、「隣にいる人と、丁寧に関係を築く」という人間らしい力を大切にしています。

キャリア?ベーシックⅢ〈関係構築〉(科目担当:高橋博美)

 体験を通して学ぶ授業。グループワーク、即興演劇、ロールプレイなど、さまざまな実践活動を通じて、対話する力、聴く力、伝える力を身につけます。異なるメンバーとワークを毎回行い、自分自身の癖や強み、そして他者との関わり方を見つめ直します。学ぶのは、情報共有、非言語コミュニケーション、アサーション、積極的傾聴、NVC、チーム形成、協働による問題解決、リーダーシップ&フォロワーシップ。理論を学ぶだけでなく、実際に体験し、リフレクションを重ねることで、リアルな「関係を築く力」が育っていきます。

注)
1) 成城大学のキャリア教育 Seijo Career Program(SCP)
/career/news/cvt4qu000000h94b.htmll

2) 2025年度キャリア?ベーシックⅢ〈関係構築〉シラバス 
https://lc.seijo.ac.jp/lcu-web/SC_06001B00_22/referenceDirect?subjectID=202700695706&formatCD=1
対象:全学部全学年 開講:前期?後期

3) アサーション(自分も相手も大切にする自己表現)一般社団法人日本アサーション協会 前代表 平木典子氏より
https://www.japan-assertion.jp/assertion-training

執筆:高橋博美(成城大学 非常勤講師 科目担当教員)
執筆?文責:勝又あずさ(成城大学 キャリアセンター)